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イタリアの船主会社 2/3

一つ前のブログ記事の続きで、今回はイタリアの船主を訪問した際について。

東京の会社で、私が次に訪問する船主は、ここと、ここです、とオフィスの方々には毎回伝えていた。
そして、今回はローマにある船主を訪れた。
ギリシャやモンテカルロで、なんとなくこの仕事の雰囲気をつかみ始めてたので、それほど緊張することなくある程度、自信を持って臨んだイタリア。
個人的にも休暇で何度も来たことのある大好きなローマ訪問は、仕事とはいえ、わくわくしないわけがない。

地図で調べると、ローマの有名な観光地の一つである、スペイン広場からも徒歩圏内にあるこの船主会社。無事にタクシーで会社前まで到着。
会社の外観は、歴史ある建物風に見え、まるで美術館のよう。扉一つ、いちいち大きくて重厚、素晴らしい彫刻が施された趣きだ。
そして、通された部屋は、dinner partyが開けるんじゃないかと、という雰囲気の広くて天井の高い部屋。そして、イタリア製であろう、長方形の大きなテーブルがど〜んと真ん中にあり、私は奥側の中央の椅子に案内された。とりあえず座って待つ事数分。
なんと、色々な部署から5名の方々が私の真向かいに並び、座った。
しかも、皆、フレンドリーな雰囲気ではなく、超真剣、いや、怖い顔をしていたのを今でも覚えている。
そして、いよいよ、5対1でのミーティングが始まった。
まずは、私からいつもの調子でニコニコしながら自己紹介(エアラインでは笑顔が大切!)。
それでも、その重たい雰囲気は全く変わらず、船主側は一人ずつ簡単に部署と名前を言い、早速本題に入って来た。

なんとなんと、この会社、数年間、この日本の会社のプロダクツを使用し続けてくれている船主だった。そして、私はこの時点でその事実を知る(遅すぎる!!)
あらゆる問題が今までに何度も発生し、その度に日本サイドに連絡するが、音沙汰がなかったり(ありえない!!)返事が異常に遅かったり、その現時点でも問題が解決してない事があったり、とにかく、クレームの嵐にあった。
私の笑顔も一瞬にして消え、誤り、とにかくメモをとりまくった。が、それでも、彼らの怒りは収まる様子は一向になし。それもそのはず。
海の上で、技術的に機械が故障したら、船内て働いてる人々の命のリスクにつながるし、ケミカルタンカーなどの船主なので、オイル漏れにつながると、大変な惨事になりえるので、問題が起きた時の対応は敏速対応が鉄則だ。
それなのに、どうして、東京の会社は、私がここの会社を訪問するのを知ってて、この事実を事前に私にきちんと教えてくれなかったのか、と怒りさえ覚えた。

彼らの質問は、私では答えられない技術的な事が多かったので、その場で東京オフィスに電話して、事情を説明し、可能な限り応答してもらった。
このミーティング、2時間半にもおよんだ。この間、5人の冷たい目線は常に私に注がれ、生きた心地がせず、大げさかもしれないが、生け贄にあってる気分だった。

彼らからしてみてると、何年にもおよぶ問題解決と謝罪をする為に、やっと日本から代表が挨拶にきたと思ったら、技術面の事は一切無知な日本人女性が、新たなプロダクツのプロモーションをする為に、のこのこ、しかもニコニコやってきた、といったところだ。

その時にあげられた問題点ひとつひとつにおいて、早急に東京の担当者からメールでお答えする事と、近いうちに、技術者を日本から連れて、また訪問させてもらうことを約束してミーティングは終了。

ミーティングは確か朝の9:30ごろからスタートし終わったのが12時ごろだった。

東京から、私がこのミーティングのアポのやりとりをしていた、この船主会社員でイタリア人のC氏は、もちろん、ミーティングに参加した5名のうちの1人だった。彼は他の担当者が部屋を退出し、私が一人、帰り支度をしているのを、哀れな目で見ていた。
C氏は、ぽつりと、「大変だったね、大丈夫?」と声をかけてきてくれた。
私は声にして「大丈夫です」と言えず、ただ、彼の顔を見るのがやっと、という返答しかできなかった。
最後に、彼に、このミーティングの機会を作ってくれたことにお礼をし、お忙しい皆さんが割いてくれたこの時間が無駄にならないように、東京側で敏速に対応して行く事を、もう一度約束して、ミーティングルームを出た。

出たところで、彼に引き止められた。
「2時にランチしよう」、と誘われた。
「それまでの間、スペイン広場辺りで時間をつぶしててくれ」
C氏はメモに地図を書き、2時にここのレストランに来るように、と言った。
2時間半のミーティングで心身共に疲れ果ててしまったし、哀れに思って、誘ってくれてるんだろうな、というのも察したので、丁寧にお断りした。とにかく、一人になって、ぼ〜っとしたかったのだ。
が、彼は強引に、「I'll see you there at 2pm」と言って仕事場に戻って行った。

ロンドンへ戻る飛行機は夕方なので、時間はある。なので、とりあえず、スペイン広場へ歩いて向かった。
途中、喉がからっからだという事に気づき、道路に面した、パラソルが外に並ぶカフェに腰掛けた。
冷たい飲み物を頼み、一口飲んでやっと落ち着いた。

斜め前辺りのテーブルには、スーツ姿で、皆サングラスをかけている、ビジネスマン達がワインを飲んでいた。一人、また一人と、増えて行く。その度に、彼らは挨拶がわりに、頬にキスを二回し合う。いや、キス、というより、頬と頬を合わせる、と言った方があってるかもしれない。
そんな光景を目の当たりにして、なんだか、映画のワンシーンを見ているような気分だった。
サングラスをかけてるから、皆イケメンでかっこ良く見えたし、ネクタイやスーツも、センスが抜群にいい。
それとも、この人たちは、ビジネスマンではなく、マフィア?!なんて事も頭をよぎった。
しばらくその光景をぼ〜っと見てから、カフェを後にした。

イタリアの町はほとんどが石畳だ。そこをヒールで長距離歩くのは、慣れてない私には至難の業。
そうだ、ここはイタリア、きっとおしゃれで履きやすい靴が売ってるだろう、と、まず先に、靴を買いに行った。
たまたま通りかかった、スペイン階段を登って少し行った辺りにある靴屋に入った。
そこで、高さはあるけど、長時間履いても足が痛くならないだろう、と思えるおしゃれなサンダルを購入。早速履き替えてスペイン広場の階段へ行き、ただただ、ぼ〜っと空を見上げたり、世界中から来る観光客見物して、すぐに約束の2時近くになった。

C氏の手書きの地図はわかりやすく、すぐにレストランにたどりついた。ちょうど、スペイン広場とC氏が働く会社の真ん中くらいの距離だった。
2時だというのにレストランは満席。イタリアはランチ時間が遅いのか。
観光客というより、現地のビジネスマン達が利用するレストランだった。私はシンプルなポモドーロを頼んだ。これが、最高に美味しい!!
C氏は、仕事の 込み入った話、というより、私と この東京の会社のつながりや、なぜ私がこの会社で働いてるか、など聞いて来た。他には、彼が今の会社の前には他の船主会社にいた事や、今の会社での役割、出身地のトリノの事など、話してくれたような覚えがある。
責められる事は一切無く、自然と普通の会話が出来た。
1、2ヶ月の間に再訪問を約束し、別れた。
ちなみに、結局この時もモンテカルロと同様、またご馳走になった。

東京へ戻り、怒り爆発の私は、重役をはじめ、関係する部署のマネージャーを呼んだ。
なぜ、事前にこのローマの船主会社の現状説明をしてくれなかったのか、そして、なぜ今まで一度も大切なクライアントに挨拶しに出向いていないのか、と問いただした。
事前説明をしなかったのは、申し訳ない、と素直に謝られた。
今まで訪問しなかった理由は、
「いや〜、怖くて怖くて、行かれませんでしたよ〜」•••と。
思わず、はあ〜〜〜!!!????と言ってしまった。
数秒間、口にする言葉が見つからないくらい呆れた。
「そんな所に、私を送り込んだんですか?」
「いや〜、よく行って来てくれたね〜」

とにかく、スケジュールを調整して、私と一緒に来てください。これは約束して来た事なので、絶対に一緒に行ってもらいます!と部長に言い、確か、一ヶ月後に、ローマへ出向いた。
日本から部長のT氏が来る事になり、私は予約したローマのホテルの詳細をT氏に伝えた。
船主会社訪問日の前日にお互いローマに入り、スペイン広場近くのホテルで落ち合うことにした。

私は夕方にそのホテルに到着し、日本からT氏が来るのを待った。
予定では、彼もとっくにホテルに着いていてもおかしくないはずだが、何度フロントで確認しても、まだチェックインしていない、とのこと。
もしかして、フライトキャンセル?と懸念するも、夕飯を一緒に食べる約束もしていたので、ひたすら彼の到着を待つ事に。
夜の9時になってもまだ来ない。
彼が来なければ明日の訪問は無意味だ。かなり焦って来た。メールも連絡も一切来ない。
T氏の旅行詳細がかかれたメールを探してみたら、日本からミラノに入り、どうやらトリノに行く事になっている。
恐らく、トリノで別の船主訪問でもしてからローマへ来る事にしたのだろうか、と思った。

そして、ついに、T氏は現れた。確か夜の10:30ごろだった。
お夜食がてら、ホテル近くの開いてるレストランに入った。
話を聞くと、なんと、彼は、この船主会社が、トリノにある、と勘違いしていたそうだ。
ちょっと待って!!!何年もの間、自分が取引してきた会社の所在地を確認もせずに、勘違い???!!  も〜、ありえない!!!!
しかも、トリノからローマまで、電車で5、6時間かかるんですけど。。。。

もう、それ以上聞く気にもなれず、明日は朝早いですから、寝ましょう、とホテルへ戻った。

T氏を連れての2回目の訪問は、スムーズに話が進んだ。
相手側もすぐに回答をもらえたり、対策をその場で言ってもらえたりして、かなり満足気だった。
問題が起こった際の敏速な対応を約束し、3ヶ月後にギリシャのアテネで催される世界の船関連会社の展示会で再会する事を、前回ランチに連れて行ってくれたC氏と約束し、笑顔で会社を後にした。

T氏が、「いや〜、一緒に来てもらって本当によかった!一人だったら絶対に来れませんでしたよ」と、言っていた。ちょっと〜、日本の部長、もう少ししっかりしてよ!!!って心底思った。

次のアテネでの展示会の話は次回につづく。。。
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by cheetokyo | 2013-10-03 22:42 | 仕事 | Comments(0)
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